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Hamada City

庁内クラウド基盤に Nutanix Enterprise Cloud OS ソフトウェアを採用

組織

2005年10月に旧浜田市、金城町、旭町、弥栄村、三隅町の5市町村が合併して誕生。島根県西部の日本海を望む地域に位置し、海や山など美しい自然はもちろん、ユネスコの無形文化財遺産に記載された石州半紙などの伝統文化や大阪万博での上演を機に全国に知られるようになった石見神楽などの伝統芸能などさまざまな観光資源を有している。

業界

地方自治体

ビジネスニーズ

  • 個別最適から全体最適を実現する庁内クラウド基盤への転換
  • 国の方針によるインターネット環境の分離や仮想デスクトップ環境の構築
  • DR環境の整備やファイルサーバーの更新も含めた環境刷新・不確定要素に対応できる柔軟の仕組みと容易な運用管理

導入製品

  • NutanixEnterpriseCloudOSソフトウェア
  • Prism Central(統合管理ツール)

導入メリット

  • システム調達のコストを従来型の3層構成に比べて約3分の1削減
  • 個別システム調達時のインフラコストを2割程度削減
  • 外部委託による管理から脱却し、管理コストを2割程度削減
  • 数か月かかっていたサーバーの払い出しを、わずか数十分にまで短縮
  • 5分程度かかっていたファイルサーバーの起動時間が、わずか30秒程度に短縮

導入の背景

島根県西部に位置し日本海を望む浜田市は、2005年10月に旧浜田市、金城町、旭町、弥栄村、 三隅町の5市町村が合併して誕生しました。海や山など美しい自然はもちろん、ユネスコの無形 文化財遺産に記載された石州半紙などの伝統文化や大阪万博での上演を機に全国に知られるよう になった石見神楽などの伝統芸能など、さまざまな観光資源を持っており、文化と自然の調和のとれた 県西部の中核都市です。

浜田市では、住民サービスの一環として各地を車で巡って投票できるようにする移動投票所の導入 や、役所での各種手続きを集約化する統合窓口システムの構築など、新しい仕組みを積極的に導入 してきました。また、ベンチャー企業と手を組んで“ふるさと納税”歳入額を飛躍的に拡大させるなど、 地域の特性を生かしながら常にさまざまな施策に取り組んでいます。

浜田市のIT関連の業務を担当する総務部 情報政策課では、少ない人員で庁内の業務基盤から住民 サービス向けのシステムまでを手掛けています。一部で仮想化を既に導入していましたが、各システム が個別に最適化されており、それらをすべて統合できる仮想化基盤は存在していませんでした。 「仮想化基盤は整備したいと以前から考えていましたが、システムごとのサーバーの手配などに手間 を取られてしまっていました。そうした状況のなかで、マイナンバー制度の施行に伴いセキュリティを 含めた環境整備が急務となり、既存システムのリプレースやネットワークの統合を同時に進めなくて はなりませんでした」と同課 情報政策係 主任主事 田村 翔太氏は語っています。

実際には、基幹系や情報系、消防指令系といった6種類の物理ネットワークを、SDN(Software Defined Network)というネットワーク仮想化技術を用いての統合をはじめ、国の指針に基づいたインターネット 環境の分離や400台を超える仮想デスクトップ環境の構築、業務継続性向上のためのディザスタ リカバリ (DR) 環境の整備、全職員が利用するファイルサーバーの更新、県が用意するセキュリティ クラウドへの集約、議会を庁内にリアルタイムでデジタル映像配信するシステムの更新など、多岐に わたるインフラ刷新・再構築が計画されていました。「通常業務を行いながら、短期間でこれらの 環境を整備していく必要がありました。これまでの個別最適化のようなやり方ではとても難しく、 このままでは翌年度を迎えることができないと本気で考えたのです」と田村氏は当時を振り返ります。

ソリューション

新たな環境として田村氏が思い描いたのは“インフラ自動販売機”でした。「仮想環境を整備することが 解決策になると考えていました。クラウドのようにいつでも必要なリソースを払い出しでき、簡単に廃棄 できることを前提に、しかも、オンプレミスで実現できる基盤を検討しました」。趣味の一環で、AWS などのクラウドサービスを利用した経験のある田村氏。「AWSを利用すればサーバーはすぐに立ち 上げられます。パブリッククラウドの環境はこんなに簡単なのに、なぜ我々の世界はこんなに手間が かかるのだろうというストレスが以前からありました。AWSの環境に近いものを仕事でも作り出したい と考えたのです」。

そうした状況の中で出会ったのが、Nutanixのエンタープライズクラウドでした。「偶然来訪した他社の 営業の方からハイパーコンバージドインフラストラクチャー(HCI)について聞いたのがきっかけです。 その後、HCIに関して情報収集していくなかで、Nutanixのソフトウェアソリューションが良さそうに感じ たので、直接メーカーに問い合わせをし、営業の方に来訪頂きました。NutanixのEnterprise Cloud OSソフトウェアに関する詳細な説明を聞いていくと、まさに我々が理想にしている基盤がシンプルに 構築できそうだということに気づきました。もしあの出会いがなければ、おそらく従来の3層構成で 仮想化基盤を構築していたでしょう」と田村氏。Web上で公開されている「Nutanixバイブル」を読み 漁り、仮想化基盤における具体的な要件を明確にしていったのです。

新たな基盤の選定要件の1つが、柔軟な仕組みでした。「国や県で方針決定が遅れることもあり、不確 定要素が多くても現場でうまく吸収しなければならないこともあります。要件の決定前に予算を確保 せざるを得ないこともあり、あとから柔軟に拡張できる仕組みが必要でした」と田村氏。また、以前から 小規模ながら仮想基盤を運用してきましたが、レスポンスに課題があったと言います。「特にストレージ 性能に課題がありました。同じ環境で仮想デスクトップなどを動かすと、処理性能に無理があることが 見えていたのです。ストレージ性能だけは十分に確保できるものが必要でした」。

またNutanixソフトウェアソリューションの特徴であるPrismによる一つの画面で管理を可能とする 容易さや耐障害性の強さも、採用の大きな理由でした。「これまでは外部に管理を委託していた ため、少しの変更や拡張でも膨大な金額が発生していました。可能な限り自前で運用できるようにし たい。学習コストも含め極力シンプルに管理できるものが求められました」と田村氏。全職員が利用 するファイルサーバーが止まると1日あたり数千万円の損失が試算されていたこともあり、障害時でも システム基盤全体が停止しない事は必須要件でした。加えて、災害時の業務継続性の向上にむけて DR環境が容易に構築できる環境作りも目指しました。

入札要件には、統合された単一の管理コンソールを持ち、仮想マシン(VM)単位でスナップショット が可能なもの、重複排除や圧縮などストレージが効率的に活用できるもの、SSDとHDDを組み合わ せた階層型ストレージなどを列挙しました。この条件をもとに入札を実施し、最終的にはNutanixの エンタープライズクラウドが浜田市の業務基盤として採用されました。

導入効果

現状の構成は、メインクラスタとして6台、DR用のリモートクラスタとして3台のNutanix Enterprise Cloud OSソフトウェアを搭載したDell EMC XCシリーズ(ハイパーコンバージド・アプライアンス) が導入されています。ファイルサーバーをはじめ、Active Directoryやグループウェア、仮想デスクトップ、 資産管理システム、映像配信、確定申告システムなど、用途に合わせて約60ものVMをNutanixの アーキテクチャー上で稼働させています。「物理環境の一部は残っていますが、更改タイミングですべて Nutanix Enterprise Cloudに移行していく計画です」と田村氏。パフォーマンス的には平均で25% 程度の負荷で運用されており、十分余裕のある状況にあるといいます。なお、今回のプロジェクトは、12 月中旬の入札による業者決定から稼働までの期間はわずか3か月あまりという短期間でシステム構築 を実現しました。「Nutanixについては、1月末の納品からわずか数日の間で構築が完了し、結果として 1か月程度でWebアプリ―ションが移行できる環境を整えることができました。基盤となるNutanixが すぐに整備できたからこそ、短期間での構築を実現できたのです」と田村氏は評価します。

Nutanixの良さについて田村氏は、「オンプレミスの仕組みながらWebスケールで作られている点を高く 評価しています。分散型システムでサーバーやディスクの障害時でも自己治癒可能なアーキテクチャー であることをはじめ、Single Page Applicationの思想をUI/UXに取り入れて使い勝手のよいコンソール が提供されており、しかもポリシーやドキュメントも含めてすべてがWebスケールで考えられています。 何億人ものユーザーをサポートする前提で設計された使い勝手に優れたコンシューマーグレードの 管理コンソールで、システムが運用できるという部分に正直惚れました。しかも、それがちゃんと継続的 に改善されていくわけです。まさにWebスケールの考え方です」と語っています。他のエンタープライズ 向けの製品は管理コンソールにさほど注力しておらず、「ある意味オンプレミスを言い訳にしているとこ ろも少なくない。Nutanixにはそれがなく、イライラすることがありません」。

実際の効果については、従来型の3層構成に比べて3分の2程度のコストでシステムを調達することが できました。「以前は完全に業者のノウハウに依存していたバックアップも、今では簡単に行えるように なり、管理コストも2割程度削減できました。スナップショットもVM単位で可能になり、アイコンをクリ ックするだけでセルフサービスリストアが可能です。なんでそんなことができるのか、まるで魔法を見て いるようです」と田村氏は驚きを隠せません。新たなサーバーの払い出しも、以前は数か月かかってい たものが、今では数十分で可能になりました。パフォーマンスについても、「年に一度の法定点検などの 際には再起動が必要になります。以前はファイルサーバーを起動するのに5分程度かかっていました が、今では30秒程度で再起動することが可能になりました」と田村氏は高く評価しています。

管理ツールであるNutanix Prismは使いやすくて気持ちの良いコンソールで、管理性の向上という点で 大きく貢献していると田村氏は語っています。可用性についても、DR環境が整備された今では、迅速に 復旧できる環境が整備できたと田村氏は評価します。「ある程度リソースがプール化されているため、 見通しがきくようになったのは大きい。運用管理に負担を感じることが少なくなり、少ない人員でも 通常の時間帯で業務を終わらせることができるようになりました。サポートも充実していますし、ソフト ウェアは素晴らしいの一言に尽きます」と田村氏は力説します。

今後の展望

今後は残っている物理環境を粛々とNutanixに統合していきたいと語ります。「住民情報システムなど の基幹システムが個別環境として残っていますが、この環境もすべて移行したいと考えています。税金 や選挙に関する情報などあらゆる住民情報が格納されているシステムだけに移行までの諸手続きは 必要ですが、必ず実行したいですね」と田村氏。

浜田市は人口5万人超の自治体ですが、Nutanixは同じ規模の自治体にも最適のソリューションだと 語ります。「我々のように、他市と比較して1/2の人員しかいない自治体では、誰でも触れられ管理性 が良いことが重要です。Nutanixの提唱する「インビジブル」なITインフラにより、市民の皆様にさらなる 利便性を提供するサービスやその仕組みに取り組めるようになります。」と田村氏は締めくくります。

「オンプレミスの仕組みながらWebスケール で作られている点を高く評価しています。 何億人ものユーザーをサポートする前提で 設計された使い勝手に優れたコンシューマー グレードの管理コンソールで、システムが運用 できるという部分に正直惚れました。」

浜田市 総務部 情報政策課 主任主事 田村翔太氏